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【映画】『WAVES/ウェイブス』感想・評価(ネタバレあり)

この『WAVES/ウェイブス』を観ようと思ったきっかけ、それは予告編でちらっと映ったテイラー・ラッセルでした。

顔は見たことあるけど、何に出てたかが思い出せない。。

何かのドラマだったか、映画だったか、はてさて全く思い出せん。

調べてしまえば一発で分かってしまいますが、雰囲気もよさそうだったし、観てみれば思い出すかなと思い映画館へ。

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あらすじ

 フロリダに住む高校生のタイラーは、厳格な父との距離を感じながらも恋人や家庭に恵まれ不自由のない生活を送っていた。成績優秀でレスリング部のスター選手でもあった彼だが、肩の負傷を機に選手生命の危機を告げられてしまう。さらに追い討ちをかけるように、恋人の妊娠が発覚。人生の歯車が狂い始めたタイラーと彼の家族に、ある夜、運命を大きく変える悲劇が起きる。

出典元:MovieWalkerPress 

 

感想

前後半2つのパートからなるストーリー

この映画、前半・後半でパートが分かれている。

前半は兄タイラーの、後半は妹エミリーの物語。

 

タイラーは成績優秀でレスリングのスター選手。

恋人にもぞっこんで、まさに順風満帆。

しかし肩の負傷でレスリングを続けられなくなってしまう。

さらには恋人の思わぬ妊娠の発覚。

だんたんと狂い始めた人生の波に翻弄され、自分を見失っていく

ティーンエイジャーという多感な時期に、厳格な父親から勉強もスポーツもすべてにおいて精一杯頑張るようプレッシャーを与えられていたタイラーは、将来の不安や焦りから、恋人を殴り殺してしまう。

 

兄タイラーが終身刑となり、そのことを学校中に知られている妹は肩身の狭い思いを感じている。カフェテリアでは一緒にお昼を食べてくれる友人もおらず、SNSにも兄に対する罵詈雑言が書き込まれるため、すべて削除してしまう。

また、兄を止められたかもしれない、自分は何もしないことを選んでしまったと悩み、心に傷を負っていた。

そんな中、すべての事情を知ったうえで好意を寄せるルークが現れる。

不器用ながらも純粋なルークに惹かれ、付き合いだすふたり。

そんなルークにも心に傷があった。幼いころに分かれた父親のことだ。

アル中でヤク中の父親で憎んでいたものの、余生が短いと知り、遠い道のりを会いに行き臨終を看取る。

 

なお、前半と後半をつなぐのは、タイラー・エミリーの両親である。

タイラーの逮捕後は夫婦喧嘩が絶えない。

タイラーへの後悔、残ったエミリーに対する思いなどがあるものの、タイラーの罪によってばらばらになってしまった家族は、どうすることもできないほど破滅寸前の状態になってしまっている。

 

彼氏であるルークと父親の関係の修復を目の当たりにしたエミリーは、帰りの道中、修復を願い、もっと家族のことを話そう、と両親にメールを送る。

 

WAVESという題名

WAVES、つまり波。

人生にはいいときも悪いときもある。

波のように満ちたり引いたりする。そんな様子からWAVESという題名を付けたのではないのかな、と思います。

 

順風満帆だったタイラーが感じていた焦り、よくわかりますよね。

父親や恋人の期待に応えたいけど、応えられないという苛立ち。

本当は恋人のことを一番に考えているにも関わらず、それが表現できず、結果的に最悪の事態になってしまった焦燥感。

 

ただ、喪失や絶望は人生に深く傷を与えるけど、愛や絆はそんな傷を癒してくれるはず。今苦しくても、きっと家族や恋人・友人が手を差し伸べてくれる

エミリーのルークとの出会いから、家族との絆の回復への希望が後半パートでは表現されてました。

人間って自分も含めて周りとともに成長し、お互いを癒していけるようになるはずですよね。

今が最悪の時期でも、時間がたって成長すればそんな時期も笑い飛ばせるようになるのかな、そんなことを思わせてくれる映画でした。

 

ちなみに、この映画、画面の縦横比が登場人物の気分や状況に合わせて変わっているようです。

冒頭の順風満帆のタイラーの時は画面が広く、状況が悪化するに従いだんだんと狭くなっていく。後半のエミリーの方は最初は画面が狭く、ルークと出会い恋愛関係になると広くなっていっています。

こんな表現の仕方でも、登場人物の感情を表していたんですね。

おわりに

テイラー・ラッセル目当てというだけで見に行った映画でしたが、思いのほかよかったです。

ただ、この『WAVES/ウェイブス』、ミュージカルを超えたプレイリストムービーと謳っているようで、豪華アーティストたちが手掛ける31の楽曲がこの映画の”主役"とも呼べる、みたいな解説もどこかに書いてありました。

何の前提知識もなしに観に行った私としては、どの部分がフツーの映画と差があるのかさっぱりわかりませんでした。(すんません。。)

 

結局映画を観終わってもテイラー・ラッセルが何に出てたかは思い出せずじまい。。『13の理由』だったかな、とか思ってました。

正解はNetflixの『ロスト・イン・スペース』でした。

 
 
 
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ちなみにお父さん役は、『This Is Us』でエミー賞も受賞した三男(?)役スターリング・K・ブラウンでしたね。